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やっと、やっと…

第3章 小さな黒い点


『12月14日 17:02

差出人:山下圭介

先生に見つかるとうるさいから
グラウンドの後ろの木の辺りで待ってるね(笑)』


(やっぱり・・・)


申し訳ないような苦しい
気持ちになった

12月の夕方なんて
暗いし寒い
そんな中で2時間も待たせて
しかも気づかずに帰るなんて

どうしようもないやるせない気持ちに襲われる


『12月14日 18:37

差出人:山下圭介

唯?携帯持ってない?
気づかないかな?』


『12月14日 18:40

差出人:山下圭介

一緒に帰る人いたんだね』


(大竹君のことだ・・・)


『12月14日 18:43

差出人:山下圭介

ごめんなんか、俺ばっかで』


『12月14日 18:48

差出人:山下圭介

唯、唯には俺が居るよ?』


『12月14日 18:51

差出人:山下圭介

唯、好きだよ、大好きだ』


(圭介・・?)

メールから圭介の必死さが
伝わってくる
私のことがすごく好きなんだと思う

嬉しいというより
複雑な気持ちだった


何故か私は震えていた
こんな圭介見たことがなかった



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