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やっと、やっと…

第3章 小さな黒い点

『12月14日 19:09

差出人:山下圭介


唯、唯の家の前に居る

もし居たら出てきてほしい』


(うそ・・?)


時計は19時13分を示している


慌ててカーテンを開けて
外を見る


そこには塀にもたれて携帯を見る
圭介の姿があった


私は玄関へ向かった

外へ出ると
圭介が私の方へ振り返る

(怒ってるかも・・)

そう思い恐る恐る圭介の顔をみる




圭介はほっとしたように
微笑んだ



「唯、心配したよ」

「・・・っごめん」

圭介は私を抱きしめた

私を抱く圭介の手は冷たい


(そうだ、2時間以上も外にいたんだもんね)


「家に上がってお茶でも飲んでいって」

「いいの?親さんいないの?」

「うん、9時までは帰らないから」

待たせてしまったからと思い
圭介を家にあげた

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