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やっと、やっと…

第9章 暗い闇の中



―――――――――――――



部活が終わって更衣室で着替える



久しぶりに楽しく部活ができた





「唯ー、今日圭介くんと帰るのー?」




「今日は特に予定ないけど??」




「じゃあ一緒にかえろ!」





圭介と帰る日以外は
遥と一緒に帰っている









・・・・








着替え終わって
更衣室を出る





(――ん?)






玄関の方がざわついている






「あれ野球部の先輩だよね??」


「やばくない?!あれ!」





生徒達がグラウンドの方を見て
何かを言っている






なんだろうと思って靴を履き
玄関から出てグラウンドの方をみる・・・




――――すると・・









智己の胸ぐらを掴む
圭介の姿があった






「・・・え?!」





二人で睨み合い何かを話している



止めに入りにも行けない雰囲気が流れていた


私はただそれを見ていることしかできなかった










「―――!!!!」









圭介が何かを叫んだ









その瞬間

あの日の記憶が蘇る







私の首を絞め

声を荒げる圭介の姿









体が自然と震えていた







「あれ?外、なんかあったの?」





そこに着替え終えた遥が現れた







私は体が動かなくなっていた




あまりの恐怖に
声も出ない








「唯・・?」






その様子を見て遥が心配そうに私の顔を覗きこんだ








遥の顔を見て

はっと我にかえる





「大丈夫??」






「あ、うん・・」







「それより外やばくない?!
あれ圭介くんと柴田じゃん!」









もう一度二人の姿を見ると



智己が圭介から離れて





こっちに向かって走ってくる






智己と目が合った








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