テキストサイズ

花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~

第10章 花いかだ 其の参

「白木蓮の花は、たおやかでいながら、内にしなやかな強さを秘めている。おれんさんも、あの花と同じだ。俺は何があっても、いつも凜と前を向いているお前さんの強さが好きだ。だから、いつも、何があったとしても、そんな風に生きていって欲しい」
 弥助の言葉に、おれんは、こっくりと頷く。
「判りました。だから弥助さんもこれからずっと、あたしの傍でそんなあたしを見ていて下さいね。もし、あたしが挫けそうになったときは、叱って下さい」
「ああ、そうしよう」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ