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花は月明かりに濡れて~四つの恋の花~

第11章 四つめの恋花 山茶花~さざんか~ 其の壱 

「そんなことはない。もし、お督さんが仮にお前さんの言うような商売をしていたとしても、お督さんの人柄には拘わりのないことだ。それに、あの女は十日前に、私を客として誘うこともできたのに、一切媚びを売るようなことはしなかった。あの女は、私に傘を返す必要もないし、礼も要らないと言ったんだ」

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