猫被りの変態兄妹えっち
第2章 零の苦悩
「澪は賢いね。ほら、今日中に宿題終わらすんだろ?」
優しく頭を撫で、澪をさりげなく引き離すと澪は笑顔で
ありがとう、お兄たん!
と言って自室に戻った。
…澪が帰ったあと、僕はなんだかモヤモヤした。
澪の柔らかなあの感触、匂いが忘れられなかった。
そして、その時ふと、友人の谷口に借りたものを思い出した。
『超いいモンだ。家帰って、ゆ〜くり見ろよ?』
そう言って袋にわざわざ入れたDVDを僕に押し付けてきた谷口。
"超いいモン"などと過剰に谷口が言うものは大体変なものだ。
…このモヤモヤが、それでまぎれるか
僕はそれくらいの軽い気持ちで袋を開けたと思う。