アイドル君からダイエット命令
第2章 いじめ
ゼーハーゼーハー
息を切らせながら
なんとか最後の階段まで来た。
時間は……
7時38分!
よかった……
間に合ったんだ……。
もしも間に合わなかったら
無言でじっと
睨まれ続けるか、
またクスクスと
笑われていただろう。
階段下で息を整えつつ
ゆっくり階段を上る。
鼻にかいている
汗をタオルで拭いて
カバンの中にしまった。
直子ちゃん、
もうきてるかなぁ……
いつも来るのが早い
彼女のことだ。
私より20分は
前に来ていることだろう。
うちのクラスの笑い声で
静かな廊下が反響している。
なにやってるんだろ……。
『ガラッー』