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ぼくらの秘密

第2章 ありがちなやつ

急いでリビングへ行くと
ハルが朝食を並べているところだった

「おはよ~ハルちゃん…」
「はよ。
ちゃっちゃと食ってシャワー浴びろよ」
「ん…ありがとう、じゃああとで借りる。
いただきまーす」

まだ頭がシャキッとしない

ここはハルの家だ

ハルにも家族はいるだろうが実は会ったことがない
なにか事情があるらしいけどカズは知らなかった

「おれ、昨日寝ちゃってた?」
「あぁ、
勉強してたらいつの間にか寝てたからベッドまで運んどいたんだ」
「ごめんね、重かったでしょ」
「ん…大丈夫」

ハルは優しい
家庭的で言い方は冷たいけど照れてるだけだって
カズは知っている

それにこの大きな瞳
黒ぶちメガネのよく似合う幼い顔
そして小柄な体型

女の子だったら付き合いたいなあなんて……

カズの頭の中はそんなことばかりだ
男子高校生だからしょうがない

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