男気花飾り。
第23章 桜色ニットで春を待つ!
「…功…に…雅…さん?」
寺は…スッと…俺を背に隠すと…
真さんを睨んだ!!!
「真にぃ…雅に…何した?」
寺の質問に…
真さんは…右手を見た―――…
「……別に…」
真さんの…“別に”は…
寺には…“何かしました”に聞こえたらしく…
「雅!泣いてたんだけど……まさか……」
寺の顔が…見る見る…怒りに震え…
教室の机をガタガタと押しのけ!!!
窓際の真さんに詰めより!!!胸元をグッっと掴み上げた!!!
ハッっと息を呑む間もないくらい!!!寺の動きは早かった
「い…功…おち…つけ…」
少し苦しそうに…真さんは…されるままの状態!!!
「てっ寺!!!待って―――違う!!!違うって――――!!!」
俺は、寺の行動が!ピンときた!!!
フェロモン人間の俺に…真さんが…当てられて…
何が…悪戯でもしたと!!!
勘違いをしているにちがいない!!!
「寺っ!!!違う――――!
違う!!!この!この涙は!!!
認められない…自分の存在に……涙…が……出ただけだ…」
俺は、寺の腕を掴み…
二人の間に割って入った!!!
「は…?認められない…?」
俺は…寺の顔を見て…
困ってしまった―――――…
「…功…お前は…彼女いたよな…
雅さんを…傷つけるつもりは…なかったんだけど……
功は…雅さんの気持ちには答えられないって…………」
真さんは……ゆっくり…俺の肩を掴み―――――…
困った表情になっていた…