男気花飾り。
第8章 純情パステルカラー。
教室に入ると、寺の姿が目に飛び込んできた…
ドッキ…イラ……ズキン…
不安定な感情は…コロコロと俺を馬鹿にする…
「おっ雅!おはよ」
「おぅ…」
普段の様に接すればいいのに……
「おい?雅…どうした?顔色悪いぞ?」
寝不足だからな…
「夢見…悪くて寝てねーんだ」
寺は、ふーんっていつものように俺の席の隣に座る…
「夢って…どんな?」
「…あっ…―――忘れた」
「な〜んだよ…」
寺は、笑って持っていた漫画をパラパラと読み出した…
言えない……
寺が女と消えるって夢で…
寝れなかったなんて…
「…漫画…何、読んでんの?」
「あっ?これ?【進撃の巨人】」
「あっあああ〜!」
そんな会話から……
俺は…すんなり普段の俺になれた…
変なモヤモヤは…
今は考えたくない…
今は…【親友】との時間を楽しみたい。
寺は、いつものようにニカッと笑ってくれている…