テキストサイズ

甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第12章 文化祭②with瑠衣

回想を終えたあたしの話を聞いた千晶は、お腹を抱えたまま体を震わせている。


「…我慢しないで笑ってくれた方が救われるんですけど」


「あははははっ!!

心乃も大変だねぇ、モテ期到来ってやつ?」


爆笑してる千晶の言葉に疑問を抱く。

モテ期って…別に雅と陸に告白されたわけじゃないんだから、モテ期とは言わないのに。


「そんなんじゃないよ!
とにかく、あたしは決めたの。




2人の案内はしないって」


そう。

あたしが決めた答えは、どちらとも行かない。


文化祭に来てくれるのはいいけど、あたしが案内はしないということにした。


そうすれば、雅と陸が喧嘩することもないしいいでしょ?


「まぁ、心乃がそれでいいならいいけど…

あんたにはあと1人断らなきゃいけない奴がいるんじゃない?」


断らなきゃいけない奴?

そんな人、いるわけな………


「心乃せーんぱいっ♪」


…………あ。

教室の扉でひらひらと手を振る少年。


忘れてた、彼の存在を。


「………瑠衣」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ