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2年の教室って普通は来づらいはずなのに、すんなりと来れてしまう瑠衣。

それにはもちろん理由があって。


「あっ♥︎1年の櫻田くんだ！可愛いー」

「ほんとだぁっ。こっち向いてー？」


キャーキャー騒ぐクラスの女子。

そんな女子にも手を振る瑠衣。


学校のアイドルとも言える瑠衣だからこそ、学年問わず教室に来れるんだろうな。


トコトコとあたしの目の前に来た瑠衣は、にこっと笑ってこちらを覗き込んでくる。


「心乃先輩っ。明日の文化祭、一緒に行動しましょ♪」


…お前もか。


確かに瑠衣とは同じ文芸部だから一緒に行動した方が良いかもしれないけど…


もし雅と陸に瑠衣といるところを見られたら…

“なんでこいつとは一緒にいれんの？”

って言われるに決まってる！！


あぁ…また悩みがぁぁ。


「んーと…あたし、千晶と一緒に回るからさぁ〜」


咄嗟のことに千晶を巻き込むあたし。

隣でギロっと睨んでくる千晶…怖いっ。