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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第14章 文化祭④with雅

「すいませんねぇ、重くて!」


ぶっきらぼうに返すと、くすっと頭上から聞こえる笑い声。


は、腹立つなぁ!


「嘘。ワンピース似合ってんじゃん」


え…

見上げた先にあった雅の表情は、とっても優しく微笑んでいた。


メイド服着たときも、可愛いって褒めてくれたっけ。


「あ、ありがと」


「………



ごめんな、遅くなっちまって」


雅から発せられたまさかの一言に、あたしはびっくりした。


謝ってくるなんて、思わなかったから。


「でも、ちゃんとこうしてお前に会いに来れて、本当に良かった」


いつもは謝ろうなんて思わないくせに。


なんでそんなに、温かい言葉をくれるのよ。

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