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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第14章 文化祭④with雅

やった、許してもらえると喜んだのもつかの間。


気付けば流れていたダンスのメロディは止まっていて、生徒たちもカップルが手を取り合って寄り添ってる。


雅は学生じゃないのに、まるであたしの…



恋人、のような気がして。


「雅、ここじゃあれだしどっか別の場所に…」


「やだ。ここの方が雰囲気あるし」


雰囲気って…なんの!?


腰に触れている雅の片方の手。

もう片方は、あたしの顎を捉えた。


「いま、お前どんな顔してると思ってんの?」


どんな顔って…

そんなのわかるはずない。


「え…?」


「“キスしてください”って顔してる」


!!!!


そんな顔、したつもりなかったのに。

けど…そう言われたら、そんな気持ちになってしまってるあたしがいて。


触れられている腰に熱が帯びる。


ああ…あたし、ダメかもしれない。

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