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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第19章 知らない雅の姿

それが聞けて、雅の願いが叶って良かったって思えるよ。


「え、じゃあ俺を雇ったのは?」


陸の問いにも、答えたくなさそうにしながらも雅は答えてくれた。


「男友達も、悪くないだろ?」


「雅…」


陸もなんだか嬉しそう。


そっか…


屋敷で働くことは、雅にとって友達ができることだったんだ。


ひとつの真相がわかった途端、あたしはもうひとつの疑問を感じていた。


「あの…雅。


さっきの女の人は、一体誰なの…?」


あたしの質問に、雅ははっと思い出したように頭を抱えた。


話しづらいこと、なのかな。


でも、本当のところは気になる。


「そうだな…

あいつは、ちょっとやっかいなんだ…」


そう言って雅はまたゆっくりと話し始めた。


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