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甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第21章 夕焼けの心

でも…いまのあたしにとっては、それも苦い思い出にしかならないよ。


「心乃、瑠衣には雅のこと話しておいた。

こいつだって雅の大切なダチだからな!」


そう言ってぐしゃぐしゃと瑠衣の頭を撫でる陸を嫌がる瑠衣。


「癖っ毛だからやめてくださいよ!


…先輩、今日ずっと学校で元気なかったから。気になって陸さんに聞いたんです。


僕も思うんですけど…雅さんは、心乃先輩に本気で接してたと思いますよ?

僕たちが悔しくなるくらい!ね?陸さん」


「ほーんと!

初めて会ったときなんか、見せつけられてるみたいでめっちゃ腹立ったぜ?」


見せつけられてたって…


メイド姿だったときのこと?


「先輩だって、本当はわかってるんじゃないですか?

雅さんがちゃんと先輩のこと好きだってこと」


…あたしは瑠衣に促され、こくんと頷いた。


もちろん、わかってたよ?


雅は遊びであたしに優しくしてたわけじゃないってこと。

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