テキストサイズ

甘恋〜こ、こんなのあり?〜

第21章 夕焼けの心

「俺も初めはびびった。やっと慣れてきたって感じだよ。

あいつ、これからどうするつもりなんだろう」


「雅さんのことですか?

その婚約者、なんとかならないんですかね」


頭を抱える2人。


「でも…俺がどうこうできる問題じゃねぇし。これは雅の問題であって、俺たちは関係ない。

だから、あいつ自身で動くしかないんだ。


もし協力してくれって言われたら…



瑠衣、お前どうする?」


陸がいつもよりまともなことを言ってると感心している瑠衣だったが、質問されて考えた。


「心乃先輩の顔見たら、協力しないなんて言えませんよ。僕は…

先輩が大好きだから」


ふぅっとため息をつく陸。


「だよなぁー…


それでも…あいつに取られんの、めっちゃ悔しいけどな」




あたしが泣き疲れて眠っている頃、2人がこんな話をしていたなんて知らなかった。


苦しいのは、あたしだけじゃないと知ったのはずっと先の話。


それぞれの心に、闇があるのだと…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ