
陽だまりの仮面 -嘘-
第1章 2面性
あたしの好きな人。
花木 愁(しゅう)。多分17才。
先週の席替えで、初めて彼の真横をゲットした。
それまでは、あたしの隣りを巡ってウザイ取り巻き達が争って奮闘した結果
誰だか名前も良く分からない奴等が入れ替わってたんだけど
先週の席替えの時
「姑息な真似せず、決められた席に座っとれ、バカどもが」
砂羽の一言で、初めて公平に行われた席決めのクジ。
引いたクジの席に視線を投げた瞬間
心臓が口から飛び出るかと思った。
席について、未だガヤガヤ賑わう教室の中
彼はただ静かにいつものように本片手に、あたしの席の位置であろう場所の真横にしれっと座ってたんだから。
全身、震えながら
手と足が同時に出るロボット歩きするアニメのシーンが分かるくらいの緊張をしながら席に迎い
「宜しくね?」
必殺 飛び切り満面笑顔+通常より1.5オクターブ高い声を発して挨拶。
「……あぁ」
あたしの方を見る事もなく、一言だけ返した彼。
ただ、それだけでもドキドキがハンパなくて。
先週からドキドキしっぱなしのあたし。
花木 愁(しゅう)。多分17才。
先週の席替えで、初めて彼の真横をゲットした。
それまでは、あたしの隣りを巡ってウザイ取り巻き達が争って奮闘した結果
誰だか名前も良く分からない奴等が入れ替わってたんだけど
先週の席替えの時
「姑息な真似せず、決められた席に座っとれ、バカどもが」
砂羽の一言で、初めて公平に行われた席決めのクジ。
引いたクジの席に視線を投げた瞬間
心臓が口から飛び出るかと思った。
席について、未だガヤガヤ賑わう教室の中
彼はただ静かにいつものように本片手に、あたしの席の位置であろう場所の真横にしれっと座ってたんだから。
全身、震えながら
手と足が同時に出るロボット歩きするアニメのシーンが分かるくらいの緊張をしながら席に迎い
「宜しくね?」
必殺 飛び切り満面笑顔+通常より1.5オクターブ高い声を発して挨拶。
「……あぁ」
あたしの方を見る事もなく、一言だけ返した彼。
ただ、それだけでもドキドキがハンパなくて。
先週からドキドキしっぱなしのあたし。
