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陽だまりの仮面 -嘘-

第1章 2面性

そんな彼の特徴は……。


彼は、毎朝決まって席に着くなり、何の本だかはブックカバーされてるから分からないのだけれど

必ず、静かにただひたすら本を読む。


他のクラスの男子と混じってアホみたいに騒ぐわけじゃなく、ただ静かに本を読む。


必要以上に人と話す事をしない彼。

人と交わろうとあまりしない彼。


そんな花木君の人間像。


容姿ははっきり言って木山には劣る。

黒髪でサラサラで、これといって特徴のない髪型。

目もべつに大きくもなく、小さくもなく。

これといって特徴のない目。

背も169㎝程度。

何ら、これといって特徴のない彼。


しいて言えば、色が白い事と…

笑うと右に八重歯が覗くとこ。


あとは、太い黒縁メガネをもう長年愛用してるという事。

そんな、ごくごく普通の読書男子な彼。




そんな彼にあたしはもう長年、恋してる。






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