テキストサイズ

陽だまりの仮面 -嘘-

第7章 夕陽と泪味

授業中。


朝もだけれど、変わらずのヒソヒソ話とニヤニヤ視線攻撃。

回ってくる手紙には


“琉愛ちゃん、何で花木君なの!?”


という疑問。



…何でって。



何であたしが花木君とって理由をお前に話す必要ねぇーだろう。

とか内心思いながらも、その手紙に返事を書く事もなくクシャッと握り締めてゴミ箱。


何であたしが花木君と。


そんな理由を明確にしたところで、自分達の大好きな噂話のネタにする癖に。

大した疑問を抱く事なく、ただの興味本位だけで聞いて来てるだけの癖に。


そもそも、何であんた達に花木君を“何か”呼ばわりされなきゃ何ないのかって話だし。



あたしが花木君と。



そんなの簡単じゃん。


上辺だけ見て勝手にイメージ付けてキャーキャー騒ぐあんたらと違うからだよ。



……なーんて。



言ってやれたらスッキリするだろうなぁ。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ