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陽だまりの仮面 -嘘-

第1章 2面性

彼と出逢ったのは、今から遡る事、10年前。


まだ、あたしが今のような自分じゃなく“素”の自分で居た頃。

父の仕事の関係で、引っ越し先の学校に転校。


“琉愛ちゃんて、黙ってれば可愛いのにねぇ”

“口開いたら最悪だよねー”

“生意気ぃー”


前の学校で良く言われた言葉。

言った奴は片っ端から2度と言えないようにしてやったけど。

この容姿で生まれ育ったモノの特権。

完全女王気質だったあたしは、まんまと友人作りに失敗。


まぁ?


別に友達が欲しかったわけじゃないんだけど?


だけど、転校を期に性格も変えてみようかと思いながら、転校先の学校へ。



どんな性格に変えてみるものか。



模索しながら、担任に連れられ教室へ。

みんなの前で面倒臭い挨拶を済ませる時





………あ…






そのクラスで、花木君を見つけた。








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