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陽だまりの仮面 -嘘-

第10章 初デート

バンッ‼‼



「琉愛ぉ~~三角定規貸し……」



足バタバタしてるとこに突如、兄の悠希(はるき)が乱入。


「お前、何バタついてんの?」


「ちょっと!いつもノックしてって言ってんじゃん!!」


「別にいいだろ」


「もうっ!」


怒るあたしなんて全く眼中にないのか、毎度の事だから気にもしてないのか。


あたしの机の上を漁って“あったあった”なんて呑気に言いながら何故かあたしの椅子に座り込む悠希。



「まだ何か用あんの?」


「いや?別に何もないけど?」



なんだそりゃ…。



あたしは悠希の乱入に寝転んでた身体を起し、ベッドの上で胡坐を掻いて座った。


悠希は椅子に座り、長い脚を組んでじっと何か言いたげな顔。


「な、何?」


「お前、何かいい事でもあったのか?」


「悠希には関係ないし」


「………男か?」



“男”の単語を吐き出した瞬間、悠希の眉間に一気に寄る皺。





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