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陽だまりの仮面 -嘘-

第11章 手に届くのに・・・・

♪~♪~




………電話だ。



どうせ砂羽だろうな。

『今日どうだった?!』

って凄く楽しそうに聴いてくるんだろうな。



「はぁ……。」



手に取るように分かる砂羽のテンションについて行けるようなテンションじゃないあたしは、深い溜息を吐き出しながら

ベッドから這うようにして机の上に適当に置いてた携帯を手に取り画面を確認。



―――した瞬間、画面を下にして机の上に思わず携帯を投げた。



♪~♪~♪~


鳴り続ける携帯を、思わず目を見開いて凝視。

しかも、這うようにやる気ない体制だったあたしの身体は

何故か、自然と正座状態。




えっ!?


えっ!!?


なんで?!!




この言葉があたしの頭の中をもんの凄い速さでぐるぐると駆け巡る。


だって。


だって………。



あたしの携帯の画面に映し出された名前は予想を遥かに裏切ってくれた



【着信 花木 愁】



だったんだから……。






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