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陽だまりの仮面 -嘘-

第11章 手に届くのに・・・・

花木君が待ってる公園は本当にあたしの家から1~2分程度の場所。

全力で走りながら、花木君が居るであろう公園が1歩、また1歩と近付くにつれて、緊張が増し激しく鼓動する


あたしの心。


もう辺りは薄らと暗く、規則正しい位置で光る街灯に時折照らされながら





―――――あっ……。





公園のベンチを照らすように灯す電灯に寄り添うようにして、腕を胸の前で組んで立ってる花木君の姿を捕え





トクン―――…





思わず、胸が弾む。


優しい街灯の光に照らされながら腕を組んで立つ花木君の姿がいつも以上にカッコよく見えてしまって

見惚れるあたしに気付いた花木君は、寄り縋ってた電灯から身体を起し



「こんばんわ」



肩を竦め、顔を右に少しだけ倒し



「琉愛」



優しくあたしの名前を呼び、ふわりと微笑した。




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