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陽だまりの仮面 -嘘-

第12章 思いもよらない結末

「今日はなんだかすみませんでした」


「え?」


「せっかく誘って貰ったのに、僕の買い物に付き合わせた形になってしまって…」



と、眉を下げて申し訳なさそうな顔をあたしに向ける花木君に



「全然!!!」



あたしは首が飛んでいくんじゃないか?

ってくらい左右にブンブン。



「クスッ。でも、楽しくなかったんじゃないですか?

本屋なんて」



ぶっちゃけ。

本屋はあたしだって行くけれど、だけど花木君のような洋書なんて見向きもしない。


いわば、あの売場なんて完全スルーゾーン。


それでも、ちょっとどんな本を読んでるのか気になってパラパラと捲ってみたけれど


やっぱりあたしの頭の中は



????



状態。


全然、あたしには分からない本ばかりで

全然、あたしが読まない本ばかりで



全然




あたしには全くもって、未知の世界だった。





――――けどね、






「楽しかったよ?」






楽しかったんだ。




ほんとに。











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