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陽だまりの仮面 -嘘-

第12章 思いもよらない結末

「大正解です」


忘れてなかったですか、って笑いながら言われたけど

さすがに忘れるわけがない。


あの、蒼い綺麗な浮遊惑星の写真。


あんな綺麗な写真を忘れるわけない。

しかも、花木君と一緒に見た本。

絶対忘れるわけがない。



「覚えてるよ。レジで買ってるの見たし」



「この本に、惑星と地球の距離とかおおよそですが載ってます」



「そう、なんですか」



「なので、これ」



「??」



「琉愛にあげます」



「ぇえ?!」



「これ観てしっかり勉強してください?」




クシャッと目を細めて笑いながら、“ほれ”と言わんばかりにあたしの胸元へ惑星写真集を突き出すけれど


あたしは、それを花木君の方へと押し返し



「いやいやいや!
貰えないよっ!!!」



首を左右に振って、受け取り拒否。








――――でも。









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