
陽だまりの仮面 -嘘-
第12章 思いもよらない結末
あたしと花木君は、恋人じゃなくて
“恋人ごっこ”をしてる、いわばただの同級生ってヤツだけれど。
あたしだけが想いを寄せてるだけなんだけれど。
完全にあたしの片想いで、花木君はモテるあたしが気の毒で同情して恋人のフリをしてくれてるだけなんだけれど
だけど、今日に限って凄く心の隅から湧いてくる。
――――じゃぁ……
本物の“恋人”になれたらどうする……?――――
なんて、淡い期待を寄せた自分に都合の良い感情。
だけど。
その期待に希望を見てしまう、自分。
花木君の“特別”になりたいと思う、欲。
花木君を誰にも渡したくないという、欲。
ありとあらゆる“欲”が、美樹の事もプラスされてあたしの心の中で渦まき
「琉愛が気に入ってくれて、僕も嬉しいです」
なんて、ふわりと微笑させる花木君に
長年、抑えてた感情がじわりじわりと膨れ上がれ
「……ッッ、」
零れ出そうになるのを、口を結び必死に堪える。
“恋人ごっこ”をしてる、いわばただの同級生ってヤツだけれど。
あたしだけが想いを寄せてるだけなんだけれど。
完全にあたしの片想いで、花木君はモテるあたしが気の毒で同情して恋人のフリをしてくれてるだけなんだけれど
だけど、今日に限って凄く心の隅から湧いてくる。
――――じゃぁ……
本物の“恋人”になれたらどうする……?――――
なんて、淡い期待を寄せた自分に都合の良い感情。
だけど。
その期待に希望を見てしまう、自分。
花木君の“特別”になりたいと思う、欲。
花木君を誰にも渡したくないという、欲。
ありとあらゆる“欲”が、美樹の事もプラスされてあたしの心の中で渦まき
「琉愛が気に入ってくれて、僕も嬉しいです」
なんて、ふわりと微笑させる花木君に
長年、抑えてた感情がじわりじわりと膨れ上がれ
「……ッッ、」
零れ出そうになるのを、口を結び必死に堪える。
