
陽だまりの仮面 -嘘-
第13章 失恋
初めの頃は、こうして2人で自転車で登校する姿も驚かれてたりしたけれど、今では周りの視線もほとんど感じない。
彼らの中でも、あたし達の姿がごく普通の事になってるんだろうけれど。
一緒に通い出した頃は、クソ木山も毎日のように騒いでたのに、今じゃ全然騒いで寄って来なくなったし。
それはそれで全然困らない事なんだけれど……
「はい。着きましたよ」
「あ、ありがと…」
「クスッ。いつもの事なのにお礼なんて、変ですよ」
そうやって優しいセリフと、優しい笑みを向けられる度に、昨日までのあたしなら宙を舞うくらい嬉しくて仕方がなかった事も
今日は、心躍る事なんて全くなくて
見事な、真逆。
切ない。ただ、これだけ。
花木君の言葉に何も言い返す事が出来ず、
同じように笑う事も出来ず、思わず黙りこくってしまったその時、
「琉愛ちゃぁぁああん!!」
………この声は……
「今日もすんごく可愛い~~~!!」
声のする方向に視線を投げると、やっぱりそこに居たのは
「琉愛ちゃん♪おっはよー♪」
KYに等しいくらいの、すこぶる笑顔なクソ木山。
彼らの中でも、あたし達の姿がごく普通の事になってるんだろうけれど。
一緒に通い出した頃は、クソ木山も毎日のように騒いでたのに、今じゃ全然騒いで寄って来なくなったし。
それはそれで全然困らない事なんだけれど……
「はい。着きましたよ」
「あ、ありがと…」
「クスッ。いつもの事なのにお礼なんて、変ですよ」
そうやって優しいセリフと、優しい笑みを向けられる度に、昨日までのあたしなら宙を舞うくらい嬉しくて仕方がなかった事も
今日は、心躍る事なんて全くなくて
見事な、真逆。
切ない。ただ、これだけ。
花木君の言葉に何も言い返す事が出来ず、
同じように笑う事も出来ず、思わず黙りこくってしまったその時、
「琉愛ちゃぁぁああん!!」
………この声は……
「今日もすんごく可愛い~~~!!」
声のする方向に視線を投げると、やっぱりそこに居たのは
「琉愛ちゃん♪おっはよー♪」
KYに等しいくらいの、すこぶる笑顔なクソ木山。
