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陽だまりの仮面 -嘘-

第14章 流れる心

バシッ‼





「イタッ‼‼」


「見とれてんじゃねーよ、バカ
未練タラタラし過ぎだろっ!」


「はっ?!」



叩かれた後頭部を右手で擦りながらバカにしたような声色で言葉を投げる砂羽にパッと視線を投げれば




「『カッコい~~!でも忘れなきゃ…でもカッコいい~~!』

てか??」



見下すような、それこそ、声だけじゃなく顔までもバカにしたよな砂羽の威圧に



「う……」



突然、後頭部に走る強撃打痛、プラス

見透かされた、ズバリな砂羽の発言に叩かれた事への文句の1つでも言ってやりたいけれど

悔しいかな…何も言えない。




それよりも




「わ…分かり易い…?」


「は?!分かり易過ぎるでしょーが」


「あ…そう…」



そんなにも分かり易いリアクションしてたのかと思うと、何だか今更ながらの恥ずかしささえ襲って来てしまう。




そんなあたしに砂羽は1つ



「ったく…」



呆れながら、あたしの顔に向かって深い溜息。




「忘れるって、さっき決めたんでしょーが?」




「………そうよ。」



「この、牧村琉愛様を振るなんて100年早い!!

絶対後悔させてやるんだ!!!


って、思うんでしょーが?」




「そ…そうだよ?」




「次の恋、進むんでしょーが?」



「も、勿論!」




「だったら、“こんなトコ”で止まってないで、1歩踏み出しな」




「わっ…‼‼」





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