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陽だまりの仮面 -嘘-

第16章 2つの腕

あたしのほうへと手を差し伸べ、首を少しだけ右に傾けニコリと笑う花木君に


あたしの頭の中は、やっぱり



なんで…・・?

どうして……?



この2語がひたすらグルグル駆け巡る。


「ほら、琉愛?」


再度、あたしに呼び掛け、手を“ほら”と言わんばかりに突き出すけれど



あたしは、その手を握る事も出来ず、ただ立ち尽くし、花木君の手を見る事しか出来ない。



……だって…




「な……なんで…?」



「ん?」






――――そもそも





「なんでココに……?」




「なんでって?」






だって、花木君……今日






「休みじゃなかったの…?」







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