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陽だまりの仮面 -嘘-

第17章 陽だまりの中で・・・・

さっきまでの攻防戦から一転。


シーンと静まり返った図書室の中

相変わらず遠くで聴こえる、ピッピッと規則正しい笛の音を聴きながら




「…………。」




THE 沈黙。


陽の当たる壁際に移動し、壁にピッタリ背中を付けて突っ立ってるあたしと

あたしの前で、椅子に手を軽く置いて立ってる彼。



自分で選択したとはいえ、いざとなると話す会話が見つからず

この場を果たしてどうしたらいいのか…?

なんて考えてみるけれど、何の案も浮かばず、ただ俯き、黙るあたし。


向こうも、何かを発してくれればいいものを、何も発さず



「…………。」



ただ、黙りこくってて



めっちゃ気まずい!!!!


恐らく、沈黙時間は1分とかそこらなんだろけれど

体感時間は、1時間にも2時間にも感じてしまう…。


それくらい、気まずい、この時間。


なんとか打破しようと、チラッと相手の顔に視線を向けた瞬間






「説明、してくれる?」







沈黙を破ったのは







「どうして、アイツと一緒にここに居たの?」








いつもの優しい声とはちょっと違う





いつもの敬語でもない









花木君。




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