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陽だまりの仮面 -嘘-

第3章 美女とメガネ

クソ木山がしつこい事は今に始まった事じゃない。

ただ、今回は“特に”しつこかったんだけれど。

だから、もしあの状況を他の人が見てたら


あぁー、またやってるよ。


この程度で済まされてたかもしれないのに


何で、今回少し強引な形で助けてくれたんだろうって気になってた。


だから、聞いてみたんだけれど花木君は



『別に』



と、今までと変わらない

一言返事。




――――だったけれど


この時は、違ってた。




『嫌いだから。』


『えっ…、』



一言で終わると思ってただけに、続いて彼から言葉が投げられ

ビックリして素っ頓狂な声が出た。

そんなあたしに構う事なく、淡々と言葉を投げ続け




『彼の事が嫌いだからですよ。


それにあのままだと読書の邪魔でしたし。

だから彼を排除した。

ただそれだけの事です。

それ以上は理由はありません。』





そう言ったっきり、また黙って自転車を漕ぎ続けた。






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