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陽だまりの仮面 -嘘-

第3章 美女とメガネ

それでも、ずっと気になってた事を聞きたい衝動は抑え切れなくて。

相変わらず沈黙の彼の背中をじっと見つめながら



どうしようか……。

聞いてもいいだろうか…。

聞いて、答えてくれるだろうか…。



なんて、悩んでみたけれど

女は勢いよっ!!!

とか訳分からん美学を並べて




『ね……ねぇ』


『……はい?』


『1つだけ、聞いてもいい?』




勇気を振り絞って、後ろから花木君に問うた。


花木君は後ろを振り返る事もなく、前をひたすら向いたまま

言葉だけ後ろに向ける。



『何ですか?』


『あの…ね……?


何であの時……』


『“あの時”、とは』


『図書室で木山君と居た時』


『………。』


『あの時、しつこい木山君から

どうして助けてくれたの……?』









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