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陽だまりの仮面 -嘘-

第3章 美女とメガネ

「はぁ………。」


溜息吐きながら、ゴロンと横向いて体育座りの恰好。


当たり前のように、何も言わずあたしの家の前で降ろした花木君。



……家、覚えてくれてたんだ……



そう思うと1人、布団の中で顔がニヤけてしまって嬉しさがヒートアップ。


堪らなく嬉しくて、また天井を向いて、布団の中で足バタバタバタバタ




“牧村さんがいい人だから”




バタ…




―――――そうだ。





彼は、あたしを“いい人”だと思ってるんだ……。


花木君の言葉をふと思い出し、喜びのバタ足は停止。


また再度横向きで体育座りの恰好。



そして、




「はぁ………」




何度目か分からない溜息のオンパレード。






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