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陽だまりの仮面 -嘘-

第4章 恋人ごっこ2日目

花木君の後ろに乗って初めての登校。


…って、初めてなのは当たり前だけど。

今日も当たり前のように、あたしの家まで迎えに来てくれた花木君。

やっぱり、まぐれとかじゃなくて、家を覚えてくれてたんだと嬉しくて


思わず頬が緩む。



鼻歌でも歌ってしまいそうな勢いのあたしと真逆に


漫画やアニメで言うと、顎ガ―――ン状態の取り巻き共の顔。


その横を花木君の自転車の後ろで微笑しながら、スィーッと通り過ぎる何とも言えない



THE 優越感。



ふふんっとしちゃうあたしって、本当にいい性格してるなー

と自分で自分を褒めたくなる。




「琉愛ちゃん!!」




へ?




不意に名前を呼ばれて。

しかも、聞き覚えがある声……。


あたしの心の中は一言。




ゲゲッ!!






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