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陽だまりの仮面 -嘘-

第4章 恋人ごっこ2日目

「琉愛ちゃん!?」


振り向きたくはないけれど

振り向く気はさらさらなかったのだけれど。


どんな取り巻きの声も今まで無視してスイスイ自転車漕いでた花木君が、ここに来て自転車を止めたもんだから



「お、おはよー木山君」



振り向いて笑顔向けるしかない。

人が笑顔を向けたって言うのに、クソ木山は凄い鬼のような形相でズカズカとこっちへ近付いてくる。


おぉ……怖っ。



「琉愛ちゃん、酷いじゃないか!」


そして、ウザッ!!


突然あたしに“酷い”って言うお前が酷いじゃないか!



…なんて言えないあたしは




「何が?」




きょとんとした顔をして見せる。





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