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第2章 入学式
それから、担任と名乗る山田先生(30代前半の爽やかな男性教員だった。担当は数学らしい。)から入学式に関する説明があった。
その後、体育館に移動する。
「入学者代表宣誓」
「はいっ」
元気の良い、大きな凜とした声が体育館内に響く。
あまりにも近くから声が聞こえて、横を振り向くと、あいつが席を立っていた。
礼二が新入生代表?
何も聞いてないぞ。
悔しいが、長身で颯爽と歩く姿は、とても様になっていた。
「宣誓!」
登壇した礼二はスラスラと用意した巻紙を全く見ることなく、とても長い文章を読み上げた。
唖然としていた僕は、全くその内容を覚えていないが、ともかく、とても堂々としたその姿は悔しいが格好良かった。
一つ一つの動きがとても綺麗で、洗練されて見えた。礼二が自分の席に座ると、僕の視線を感じてか、僕のほうを見た。
ニコッと微笑まれて、不覚にもときめいてしまった。
あいつにドキドキするなんて!
錯覚だ。錯覚。
赤く染まった顔を見られたくなくて、下を向いたままの僕が周囲の注目を浴びていたことを、その時の僕は全く気がつかなかった。
その後、体育館に移動する。
「入学者代表宣誓」
「はいっ」
元気の良い、大きな凜とした声が体育館内に響く。
あまりにも近くから声が聞こえて、横を振り向くと、あいつが席を立っていた。
礼二が新入生代表?
何も聞いてないぞ。
悔しいが、長身で颯爽と歩く姿は、とても様になっていた。
「宣誓!」
登壇した礼二はスラスラと用意した巻紙を全く見ることなく、とても長い文章を読み上げた。
唖然としていた僕は、全くその内容を覚えていないが、ともかく、とても堂々としたその姿は悔しいが格好良かった。
一つ一つの動きがとても綺麗で、洗練されて見えた。礼二が自分の席に座ると、僕の視線を感じてか、僕のほうを見た。
ニコッと微笑まれて、不覚にもときめいてしまった。
あいつにドキドキするなんて!
錯覚だ。錯覚。
赤く染まった顔を見られたくなくて、下を向いたままの僕が周囲の注目を浴びていたことを、その時の僕は全く気がつかなかった。