君に恋した冬
第4章 歪む心
黙って後を着いていき
改めて部屋の中をまじまじと見る
殺風景な部屋…
白を基調とした部屋には
壁際にベッドが置いてあり
入り口付近にスタンドランプ
あとは何も無かった
アキラはクローゼットの中から
消毒液とガーゼを取り出した
「眼鏡とって」
言われるがままに従う
「俺、顔に怪我させる気はなかったんだ。
あいつらは関係なしにヤってたけど」
黙って頷く
「ごめんな…」
本当に申し訳なさそうに謝るアキラを
不思議と責める気分にはなれず
『大丈夫です』
そう答えて小さく笑ってみせた