君に恋した冬
第6章 高校生編スタート
それからまたしばらくして
由梨は駅近のカラオケ店で働くことになった
面接時から、キッチンを希望していたが
君は絶対に受付担当の方がいい!
と強く店長に推され、渋々承諾した。
高校が終わってからすぐバイトに向かう
シフト制だから休みは変則
10時に終わって家に帰る
アキラは10時といえばBARのゴールデンタイム
お互いの休みが被る事もあまりなく
徐々に会う回数が減ってきていた
そんなある日、いつものようにバイトが終わり
家路につこうとした時だった
「由梨?」
ためらいがちに声をかけられ、
思わず心臓が跳ね上がる
忘れもしない。
声を聞くだけで誰だか解ってしまう
『大智…くん』
ゆっくり振り返るとそこには
少し見ない間に男らしく成長した大智が立っていた