君に恋した冬
第7章 大事なもの
しばらくアキラに寄りかかって泣いた
アキラは何も言わずに由梨を優しく抱きしめていた
どれくらい時間がたっただろうか…
不意に由梨が口を開いた
『今日、大智くんに偶然会った』
「…」
『前から私を好きだったって言ってくれた』
「…」
『彼女とは別れてたんだって…』
「…」
『もう、アキラとは会わない』
その言葉にアキラの腕にグッと力が入る
「それは許さない」
キッパリ言い切られ、ビックリしてしまう。
『え…?なんで…』
「付き合いたいなら付き合えばいい。
でも俺と会わないのは許さない。
お前が逃げたとしても、俺は絶対追いかけて
お前を抱く」
何を…言ってるの…?
『意味わかんない』