君に恋した冬
第8章 乱れる関係
「当たり前じゃん」
パッと大智の表情が明るくなる
「じゃあ、付き合ってくれる?」
先程の大智の悲しそうな顔が
由梨の決心を鈍らせ
『うん…』
付き合うことを了承してしまった。
本当に好きだったから。
私を好きだと言ってくれて嬉しかったから。
どんな私でもいいと言ってくれたから。
だから付き合うの…
心の中では、まるで誰かに言い訳でもするかのように
そんな事をひたすら考えていた
「やった!由梨!俺すげぇ嬉しい!」
そう言って大智は由梨をキツく抱き締める
『うん…私も…』
嬉しい…?
私も嬉しいよとは何故だか言えなかった