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君に恋した冬

第12章 そしてまた一つ





公園に着くと、ほんの数分でアキラはやってきた



「由梨、おまたせ」



久しぶりに見るアキラは異常な程に
由梨のざわついた心を簡単に落ち着かせる



『アキラ…』



どちらからともなく抱き締め合う



お互いの心臓の鼓動が伝わってくる
また、涙が目の前を滲ませる

それは、先ほどまでの悲しい感情ではなく
安堵からによるものだった



やっと…会えた…



ここが公園だという事も忘れ
2人はそのまましばらく抱き合ったあと
またどちらからともなく腕を離し
そのまま車を走らせた




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