君に恋した冬
第14章 新学期
家に着き制服を脱がずにソファーに腰掛けると
携帯から着信音が鳴る
『!』
心が一気に踊り出す
画面にはアキラの文字
もう待ち合わせ場所に着いたという合図
思わず顔が緩みそうになるのを必死で堪えて
家から徒歩一分もしない待ち合わせ場所に向かう
『アキラっ』
笑顔で窓越しに声をかけると
親指で助手席を指さして乗れと合図される
そのまま車に乗り込んでアキラの家へ向かう
お互いに次の日が休みの日だけ
由梨がアキラの家に泊まる事が
暗黙のルールみたいになっていた
しばらく車を走らせてアキラの家に着いて
靴を脱ぎきる前に後ろから強く抱き締められる
『…アキラ?』
ドキドキと心臓が暴れ出す
「制服…すげぇそそる」
かぁっと顔が熱くなるのが自分でもわかった