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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第1章 SideⅠ(光樹(みつき))~あたし、明日、死ぬんだ~

「苛められるのか?」
 止めろ、深入りすると厄介なことになるぞ、と、警告するもう一人の自分を無視して、光樹は訊ねた。
―ううん、苛められたりはしてない。でも、ある意味、無視される方がもっと辛いのよね。皆、まるで、そこに私がいないかのようにふるまうんだ。
「シカトされるのか?」
―そう。
 短い沈黙の後、乾いた笑いが洩れた。

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