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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第5章 SideⅤ(光樹)~誤解~

 優しい子だ。騙してホテルに連れ込んで、あまつさえレイプしようとした男の身を心配して手料理まで作って見舞いにきてくれるとは。
 この十日間、光樹は気が気でない日々を過ごした。デートで最低最悪の気まずい別れ方をしてから後、光樹は何度も彼女に電話した。電話は出ないか、電源が切れているかのどちらかなので、諦めてメールもしてみたが、沙絢はもう付き合う気も失せたのか、一度として返事はなかった。

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