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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第5章 SideⅤ(光樹)~誤解~

 と、女は肩下で切りそろえた艶やかなワンレンボブを軽やかに揺らして品良く笑う。
「あらぁ、それは愉しみ。私の武勇談の後は、是非、その可愛い彼女との馴れ初めも聞かなきゃ」
 ひとしきり笑った後、彼女が言った。
「光樹、コーヒーでも淹れてよ。あ、私はインスタントは駄目よ、ちゃんと豆から挽いたのじゃないと」
 言い終わる前に、ストーブの前に早くもどっかりと腰を下ろしている。

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