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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

 ここのオーナーはもう七十近い老夫妻だ。今年の六月に遠方に嫁いだ孫娘が任されて店を切り盛りしていたらしい。二人ともに寄る年波で、もう店も畳もうかと話していたが、ここまで続けた花屋を閉めるのも惜しいと、とにかくバイト急募の紙を表に貼りだした。
 たまたまここをよく通る沙絢が見つけて、応募したところ、即採用が決まった。

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