テキストサイズ

さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

 夢を持てるのは良い。いつか自分の店を開きたいと人生の目標を持ってから、沙絢は毎日に張り合いを感じ、このバイトにいっそう打ち込めるようになった。
 大急ぎで菓子パンとジュースで簡単な昼食を取ったところに、見計らったように客が来た。
「いらっしゃいませ」
 沙絢は元気よく声を上げた。接客の基本はまず腹から声を出す、それから心からの笑顔でお客さまをお迎えすること。沙絢なりに学んだ商売の基礎である。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ