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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

「何ていうか、街全体が大きな一つのクリスマスケーキみたい。たくさんの灯りがキャンドルに見えるわ」
 沙絢が明るい声を上げる傍らで、光樹が笑った。
「沙絢は食いしん坊だな。俺はケーキっていうよりは街が巨大なクリスマスツリーに見える」
「まあ、失礼ね」
 沙絢はむくれて見せたが、すぐに微笑んだ。

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