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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~

第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜~

「確かに、光樹さんの言うようにツリーにも見えるわね。たくさんの灯りを点した大きなツリーだわ」
 と、光樹が空を仰いだ。
「降ってきたな」
「丁度良いタイミングねえ。ホワイトクリスマスだなんて、素敵」
 鈍色の天空から、ひらひらと純白の花びらが舞い降りてくる。
「N市は冬場は雪がよく降るくせに、クリスマスには滅多に降らないもんな」

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